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9/20現在のポートフォリオ

中銀ウィークとなった先週の株式市場は上昇。米国株式市場はダウ・S&P500は史上最高値を更新しました。FOMCでは50bp利下げし金融緩和へ転換しました。利下げ幅については最後まで25bpと2分していた中で、一見ハト派的と見える大幅な利下げとなったものの、注目されていた今後の金利見通しが示されるドットチャートでは2025年以降の金利調整ペースが鈍化した印象であったため、10年金利は上昇しイールドカーブはスティープ化が進みました。現時点では、FRBはインフレ鈍化には自信を深めつつあるものの、足元の労働市場の回復により米国経済の底堅さは維持されているとの認識のようです。今後も労働市場の動向には注目が集まり動向により利下げペースが左右されるものと思われます。

一方で日銀の政策決定会合では、市場の大方の予測通り政策変更は見送られ、植田総裁の会見では、今後の政策ペースや市場とのコミュニケーションについて従来通りの内容であり波乱はありませんでした。日本株は前週来FOMCでの大幅利下げ観測に沿って一時140円割れまでドル安円高が進んだことで週前半は35,000円台まで下落する場面もありましたが、FOMC後ドルの買戻しが優勢となり日本株は反転し38,000円手前の水準で越週しています。

ポートフォリオは前週比+2.5%となりました。

米国の金融政策は緩和方向へ舵を切りました。政策金利は4.75%-5.00%に設定され、2024年中にさらに50bp、2025年に100bp、2026年に50bpのペースで利下げを行い政策金利は2.75%ー3.00%に達すると見込まれています。潜在成長率を考慮した政策金利の長期均衡点は2.90%と7月の段階の2.80%から0.10%引き上げられています。

上図は米国イールドカーブの推移です。金利がピークを打ち利下げへ転換する5年前と、金利がボトムを打ち利上げへ向かう直前の3年前、10年前との比較となります。5年前は現在と同様長短金利差は小さく利下げに伴い短期金利は政策通り下落しますが、長期のゾーンは最終到達点での長短金利差によって決まります。ざっくりですが、0年30年の長短金利差は3年前で2%弱、10年前は3%強となっています。政策金利の長期均衡点2.9%と考えた時に3年前のイールド形状から算出される30年金利は4.9%、10年金利は4.4%に見え、現在の30年金利4.08%と10年金利3.74%はすでに下回った水準となっています。今後のインフレ鈍化スピードや潜在成長率見通しなどが変われば、政策金利の長期均衡点は見直され長期金利の水準も変わりますし、長期均衡点へのパスは直線的ではないでしょうから長期・超長期債券への投資を今すぐに見直す必要はないと思いますが、ETFで行っている超長期債券(EDV、TLT)については総合債券(AGG)へのシフトを考えたいと思います。