注目されていた米物価指標の発表を経て、米国株式は上昇しました。ダウは+1.24%で5週連続上昇となり、初の40,000ドル台となりました。Nasdaq、Nasdaq100、S&P500、Russel2000はそれぞれ+2.11%、+2.12%、+1.57%、+1.90%といずれも4週連続上昇となりました。フィラデルフィア半導体指数は+3.64%でした。引き続きFRB関係者の発言はタカハト入り混じっていますが、CPIが総合・コアともに上昇率が鈍化したことで、雇用統計以降高まっていた年内2回の利下げ観測が強まっています。
一方、日本の株式市場は下値を固めつつも上値が重い印象です。TOPIX採用銘柄の3月期決算企業の新年度業績計画が小幅な増益にとどまっていることが、主力銘柄の上値を抑える要因の一つとなっているようです。日経平均については、米国市場の金利低下でグロース銘柄の割高感緩和が意識され、半導体関連株主導でTOPIXをオーバーパフォームしています。週間では、日経平均は+1.41%、TOPIXは+0.64%となりました。
ポートフォリオは、+0.70%と微増ながら3月末水準を超えています。
4月以降調整色の強かった米株式市場は、利下げ観測の高まりにより最高値更新となっています。利下げ観測の高まりは物価指標の落ち着きが主因ですが、小売売上高の鈍化や不動産市場の停滞など米景気減速懸念も背景にあります。マーケットではソフトランディングやノーランディングの期待が沸き上がっていますが、逆イールドが最大となり6月で12か月。一部ではリセッション懸念も高まりつつあります。
また、今週は22日にNvidiaのQ1決算発表を控えており、決算次第で今後のAI関連銘柄の動向を左右する展開も予想されます。
ポートフォリオでは、最高値圏にある米国株式のエクスポージャーを引き続き削減するタイミングを図っていく予定です。日本株式については当面はもみ合いの様相ですが、日銀の金融政策の行方や、政局などの不確定要素が高まりつつあり前週判断よりややリスク抑制的に臨みたいと思います。